まだ幼稚園に通っているぐらいの頃は、私は周りの人の体臭や口臭などのニオイに、まだまだ鈍感でした。

小学1年生でセーラームーンが流行り出した時に、おねだりして買ってもらったセーラームーンの糊の「かすかなレモンのようなにおい」がなんとも好きで、そのにおいのことは20年以上経った今でも鮮明に覚えています。

小さいころ好きだったにおいのことはよく覚えているのに、逆にこのニオイ嫌だ、くさい!といったニオイには10歳になるまで出会いませんでした。

臭いで人の印象は変わる~悪臭の影響力

私が小学校4年生の時の担任にだった男の先生の話です。
その先生は当時20代後半ぐらいだったと思います。

先生が私の担任になって初めてのテストがあった時、テストが全問解けた生徒から先生の机のところにテスト用紙を持って行ってその場で丸付けをしてもらっていたのですが、その時初めてその先生と至近距離で言葉を交わすことになり、その先生は自分が口を開き言葉を発するたびに口元に手を持っていき何やら自分の息を手で覆っているようでした。

子供ながら「しゃべるたびに口元を隠すなんてなんか変な先生だなぁ…」と思ったその瞬間、先生の口元から強烈なコーヒーのような、なんともいえない悪臭が漂ってきたではありませんか!

私はその時に生まれて初めて他人の口のニオイを嗅ぎました。

私の母は昔から虫歯ができやすい体質で、女手一つで私と弟を育てていたため、ゆっくり歯医者に行く余裕などなく、歯はボロボロ、口臭もそれなりに合ったと思います。
しかし、そんな口内環境が劣悪な母親よりもその先生の口臭はひどかったのです。

まさにドブのような鼻の粘膜をツーンと刺すような、そんなニオイ。
それほど強烈なニオイだったのです。

それが私が生まれて初めて嗅いだ「悪臭」でした。

その男の先生は自分が口を開き何かをしゃべるたびに口元を手で覆っていたので、ある程度自分の口臭の存在には気づいていたのでしょうね。
誰かにイヤな顔でもされたのでしょうか。
それとも私がテストの丸付けをしてもらう際に無意識にイヤな顔をしたからなのでしょうか。

その先生の口臭に気づいてから、私は表面には出さずともその日からその先生のことを内心「汚い!」「口くさい!」と、その先生が担任の1年間ずっと思っていました。

たった一度、至近距離で口臭を嗅いでしまっただけで、私はその先生のすべてが嫌いになってしまったのです。

 

このように、たった一度きりであってもイヤなニオイを嗅がしてしまったがために、相手に大変不快な思いをさせてしまう。
たった一度きりなのに(仮に性格がものすごく良くても)この人とあまりお近づきになりたくないな、できるなら関わりたくない、などと思わせてしま可能性は、誰にでもあります。

体臭や口臭などのニオイは目に見えないだけに自分では自覚しにくいため、人から指摘されたり、態度で示されたりして初めて気づくことが多いのではないでしょうか?

人間は自分自身のニオイには鈍感なのです。

家族など身近な人がそれとなく教えてくれれば良いのですが、同じ物を食べ同じ環境で生活している家族もまた、家族のニオイには鈍感です。

そして、他人はなかなか「あなた今日ちょっと口がにおうわよ」なんて失礼なこと、いくら仲が良くてもなかなか言いづらいものですよね。

ですので、結局は体臭や口臭のケアは日ごろから自分で自主的にしていくしかないのです。
自分で気づかない限り(ほとんどの場合)誰も教えてくれないのですから。

多かれ少なかれ体臭や口臭はどんな人にでも多少はあるものなので、日ごろから口臭ケアを続けていくのは虫歯や歯周病などを予防する観点からもとても大切ですよ。

口臭セルフチェック方法

体臭や口臭は他人はなかなか教えてくれないので、普段から自分で気を付けていくしかありません。

そこで気になるのが、自分の口臭はどの程度なのか?ですよね。

虫歯や歯周病予防のためにもデンタルケアに日ごろから力を入れるのはとても良いことですが、自分の口臭がどの程度のものなのかある程度把握しておいた方が、日ごろのデンタルケアの成果もわかりやすくて取り組みやすいのではないでしょうか。

自分の息のニオイをチェック

口臭のセルフチェック方法には何通りかのやり方がありますが、誰でも一回はやったことがあるであろう口臭のセルフチェック方法が、「自分の息のニオイを嗅ぐ」です。

「口を手で覆い、その中に息をハァーっと吐いてそのニオイを嗅ぐ」ということをしたことがある人も多いのではないでしょうか。

私もやったことがありますが、手の平で口を多いその中にハァーっと息を吐きそのニオイをチェックするという方法では、手の平のスキマから吐息が外に漏れることも多く正確性に欠けます。

そこで、手の平の代わりにコップやビニール袋を使う方法がオススメです。

やり方は簡単、

  1. コップやビニール袋の中に思い切り深呼吸をした後、息を吐き入れます
  2. 息を吐き入れたあとは一度コップやビニール袋にフタをして密閉
  3. ニオイを嗅ぐ

という方法です。
少しでもイヤなニオイがすれば口臭がある可能性大ですよ。

舌苔をチェック

また、舌についた舌苔(ぜったい)をチェックするという方法もあります。

健康な人の舌はキレイなピンク色なのですが、舌に白い苔状のものがこびりついている場合、口臭がある可能性があるのです。

舌に舌苔がついている人は化粧水をお肌に入れる際に使うようなコットンなどで舌苔を拭き取り、ちょっと汚いですがそのニオイをテックしてみてください。

イヤなニオイが少しでもした場合は、自分には口臭があるということです。
舌に舌苔がついている人は見るだけではなくこのようにニオイもチェックしてみてくださいね。

唾液のニオイをチェック

その他には唾液のニオイなどで口臭をチェックする方法もあります。
枕によだれがついて枕がくさい!なんていう人も口臭がある可能性が高いので注意してください。

口臭の原因と対策

 

具体的に口臭ケアとはどうすればよいのでしょうか?

そもそも口臭の原因にはどのようなものがあるのでしょうか?

ここでは口臭の原因別にその対処法を紹介します。

唾液の分泌量の減少が原因!ドライマウスに注意

唾液には自浄作用があり、口の中のニオイや細菌をやっつける役割などがあります。

ところが、服用しているお薬の副作用や、鼻づまりなどが原因で無意識に口呼吸になっている場合などでは唾液の分泌量が減少してしまい、いわゆる「ドライマウス」という状態になってしまうこともあるのです。

唾液の量が減ってしまうと口の中を洗浄する作用が低下してしまい、たんぱく質を分解する細菌が増えてしまい口臭につながります。

口臭を防ぐには、まずドライマウスの改善が必要です。
唾液の分泌量を上げましょう。

唾液を多く分泌するためには、

  • 鼻呼吸をする
  • 咀嚼(そしゃく)回数を増やし、よく噛む
  • 会話をしたり歌を歌ったりして、舌や顎を使う

などが大切です。

鼻炎やアレルギー、花粉症などから鼻づまりになり無意識に口呼吸がメインになっている人はドライマウスの傾向があるため、まずは鼻呼吸をきちんとできるようにしましょう。

また、ドライマウスの原因にはこのほかにも、ストレスや緊張した時などもあるため(副交感神経の働きが鈍くなってしまうため、副交感神経が操作している唾液の量が減ってしまう)、ストレスをため込まないこと、なるべく緊張するような場面を避ける(緊張しないように気持ちをおおらかに!)ことも大切です。

舌苔が原因

舌苔とは、舌にこびりついている白い苔のようなものです。

実は舌苔は口臭の最も大きな原因と言われており、舌苔の正体とは口臭の原因になってしまう食べかすや細菌やたんぱく質などの塊なのです。

先天的、後天的に限らず舌の表面の糸状乳頭が長い人も舌苔が付きやすいですが(こればかりは自分では測りようがありません)、ちょっと暴飲暴食してしまっただけでも、そして睡眠不足やストレスや疲労が蓄積され免疫力が低下している時などや喫煙でも簡単に舌苔はできてしまいます。

もともと胃腸が弱い場合や胃腸や内臓になんらかの不調を抱えている場合、風邪などを引いていて体調がすぐれない場合、そしてドライマウスなどが原因で舌苔ができているパターンもあるため、舌苔ができているその原因を根本から解決しない限りはいくら口臭ケア専用のマウスウォッシュを使用しようが、舌を磨こうが、舌苔が原因で口臭がある場合はなかなか改善が難しいとされています。

舌苔にも比較的軽度なものから(健康な人でも多少の舌苔は持っています)黄色い泥のようなものがこびりついている重度のものまで様々ですが、舌苔が気になるがためにブラシなどで舌を必要以上に磨きすぎた場合にはかえって舌苔の慢性化を招いてしまうため、「舌磨き」は慎重に行う必要があります。

ブラシやスクレーパーのような舌磨き専用の器具が市販されていますが、そういったもので舌を磨いてもキレイになるのは一時的なもので、しかも舌の表面しか掃除ができません。

結局舌の乳頭の間には汚れカスやたんぱく質や細菌が挟まりそのような器具ではとうてい除去しきれないものですから、「まだキレイにならない」「昨日舌を磨いたのにもう白くなってる」というような人は、毎回毎回舌をブラシなどで磨くたびに舌の表面をガリガリゴリゴリ傷つけているだけのようなものです。

結局傷ばかりがつき、翌朝になるとまた舌苔が復活しているような場合は舌苔が慢性化している可能性もあります。
舌苔は慢性化してしまうとなかなか改善されないため、慢性化させないためにも頻繁に舌磨きをするようなことは避けましょう。

では、ブラシやスクレーパーのような舌磨きの器具を使わないとなると、一体どうやって舌苔を取り除けばよいのでしょうか?

実は、わざわざお金をかけて舌磨きの器具を購入せずとも、低コストで舌苔を取る方法があるのです。

舌を上あごにこすりつける方法

舌の表面よりも上あごの粘膜は凹凸があり、硬く丈夫にできています。ブラシでゴシゴシしなくても上あごに舌をスリスリとこすりつけるだけで、実は舌の表面の舌苔は取れるのです。
あくまでも表面の舌苔のみですが、どうせブラシで磨いても表面の舌苔しか取れません。

どうせ表面しかキレイにならないなら、ブラシを使うよりもすぐどこでも簡単にできて低コストの方がお財布にも優しいですよね。

ところが、上あごに舌をこすりつける方法なら、簡単、低コストに加えて舌を動かすことによって唾液の分泌が促進されるので、ドライマウスの予防・改善、口内の自浄作用アップにもつながり、あわよくばあご・顔痩せにも効果があるかも?
器具を使って舌を掃除するよりも舌にも優しいので是非やってみてくださいね。

果物を食べる

果物を食べるだけで舌苔が取れるなんて不思議ですよね。

特にキウイ、パイナップルにはたんぱく質を分解する作用のある酵素がたくさん含まれているため、舌苔の中のたんぱく質も分解してくれます。

しかし、パイナップルやキウイを食べるとなんか舌がピリピリするという人はいませんか?
舌がピリピリするという場合には、舌苔のみならず舌表面の乳頭の角化部分も一緒に取れてしまっている可能性があります。

ガム、するめ、昆布などを噛む

ガムやするめや昆布などを口に入れ、とにかく舌で転がすように噛み続けるという方法でも舌苔除去に効果があります。

噛むことや舌を動かすことでこちらも唾液の分泌を促進してくれ、ドライマウスの予防、うまくいけば顔やせにも効果が期待できますよ。

アルカリイオン水でうがい

舌苔は舌の表面と舌の乳頭の間にはさまっているたんぱく質、最近、食べかすなどが原因でできますが、乳頭のスキマに入り込んでいる舌苔を直接的に取り除くのはなかなか困難です。

アルカリイオン水はたんぱく質を溶かす働きがあるため、アルカリイオン水でうがいをすると舌苔の中のたんぱく質を分解し除去してくれます。

アルカリイオン水でのうがいをしっかり行えば舌の乳頭のスキマの細菌も一緒に洗い流され、善玉菌が増え口内環境も整います。

アルカリイオン水が手に入るのであれば試してみても良いかもしれません。

同様に乳酸菌を摂ることも口内環境を整えるためにオススメです。

よく噛む、よくしゃべる、よく歯磨きをする

  • よく噛む⇒唾液の分泌量を促進
  • よくしゃべる⇒唾液の分泌量を促し、人と会話をすることで自律神経にも働きかけ唾液が出やすくなる
  • よく歯磨きをする⇒口の中が不潔になると舌苔も増えてしまうため、歯周病や虫歯予防のためにもまず歯磨き

これら3つは、唾液の分泌を促し口内環境を整えるためにも必要不可欠な3大要素です。

直接舌苔を取り除く方法以外には、胃腸の調子が悪いな、体調が悪いな、と感じている場合は休息を取りまず体の不調を取り除くところから始めましょう。

自分がドライマウスだと自覚している場合は、まずはドライマウスを改善する必要があるため、唾液の分泌を促進する必要があります。

食事の際にはしっかり何度も咀嚼すること、ガムやするめなどを噛み唾液の分泌を促してあげることが大切ですし、口呼吸になってしまっている場合は鼻づまりを治す、寝ている間に口をあけていびきをかかないような対策などが必要です。

また、口腔カンジダ、口腔ガンや舌ガンなどの場合にはさらに舌苔が重症化してしまいますので、あまりにも舌苔がひどい場合はセルフケアでなんとかしようと思わずに素直に医師の診察を受けましょう。

ホルモンバランスが原因

女性の場合、生理周期にあわせて体臭にも変化がある場合もありますが、同じように口臭にも生理周期やホルモンバランスに合わせて変化している可能性があります。

まだ詳しい原因はわかっていませんが、妊娠中や生理中、思春期や更年期にもホルモンバランスに変調があることがわかっており、そのような時にはホルモンバランスのせいで情緒不安定にもなりやすい時期です。

そのせいで唾液の分泌量が減ったり、妊娠中であれば唾液の分泌量が増えたり成分が濃くなることで口臭がするということがあります。

なかなかホルモンバランスまで自分で自在に操れる人はいませんが、できるだけリラックスできるように心がけることが大事です。

まとめ

 

口臭の原因は様々で、それぞれに見合った対策法があります。

口臭の原因の一つである、舌苔を取り除くことが口臭改善の近道ですが、舌苔ができる原因にもドライマウス、胃腸などの内臓の不調や風邪などが原因の体調不良など、様々です。

また、舌苔のほかにもホルモンバランスの乱れや変調が原因から来る唾液の分泌量の減少、睡眠不足や緊張、ストレスが原因で唾液の分泌量が減る場合などで口臭がひどくなる場合もあります。

もちろん、口臭予防の歯磨き粉やマウスウォッシュなどのケア用品をデイリーケアに取り入れて口臭を予防していくことも大切なことです。

それに、口臭予防専用のそういった商品を使うと「自分はちゃんとやってるぞ!」といった自己満足もありますよね。

毎日のことなので、そうやって自分にモチベーションを与えること、ちゃんとケアしている満足感を与えることも大切ですが、マウスウォッシュ等で毎日ちゃんとケアしているのにあまり効果がない場合は、自分の口臭の原因が何なのか探ることから始めましょう。

舌苔の除去方法など、自分でできそうなことから実践していけば、特別専用のケア用品でケアせずとも口臭が改善される可能性もありますし、もちろんケア用品を使ってさらに口臭予防をしたいというのも良いでしょう。

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まずはできることからはじめてみましょう。