「加齢臭」はいわゆる「おじさん臭」で、「中年以降の男性の体から発せられる独特な異臭」だというのが私の認識でしたが、その私の認識が実は間違っていたということに気づかされました。

おじさんよりも強烈!?女性の加齢臭

私の母はショッピングセンターにある婦人服屋さんで働いています。
母の働くお店で販売している洋服のターゲット年齢層は、40代、50代、60代…のミセス世代なので、ほとんどのお客様は40代以降の女性なのだそうです。

そのお店に10年近く勤める母が数年前、突然こう言ったことがあります。
「いや~うちのお客さんたちは60代や70代のおばちゃんたちが多いんだけど、なんていうか、みんな結構体臭がきついのよねぇ。」

それまで私はあまり女性が年配になっても体臭がにおうというイメージがなかったので「え、そうなの?おばさんたちも匂うの?」と驚き、思わずその場でスマホを手に取り検索したことがあります。

今までさんざん様々な場面で「加齢臭」という言葉を聞いたり実際自分でも使ったりしていましたが、「加齢臭」は、実は男性よりも女性の方が顕著に現れるのだそうです。

そういわれてみれば、年配の女性にはなかなかどくどくのニオイを漂わせている方が大勢いらっしゃるなぁと…。

てっきり昔の化粧品を使っていたり、100均に売っているような安くてマイナーな香水を大量に使っているとか、ずっと服をタンスにしまっていたタンスのニオイだとか、そういったものが匂ってくるのだとばかり思っていましたが、あれはすべて「加齢臭」だったのか!と、その時初めてハッとしました。

若いころには一般的に女性よりも男性の方が汗臭いイメージというか、体臭がきつくなりがちなイメージですが、歳をとるとそれが逆転するんですね。

「加齢臭」というのは、男性よりも女性のほうが、閉経や更年期などを引き起こすホルモンバランスの変化の割合がより大きいため、体臭にも変化があらわれやすいというのが一つの原因のようです。
もちろん、「加齢臭」の原因はホルモンバランスの変化だけが原因ではありません。

ホルモンバランスの変化は、あくまでも「加齢臭」を引き起こすたくさんある要因の中の一つにすぎません。
ここでは、自分が加齢臭があるのかどうかのセルフチェックの方法や、加齢臭の原因やその対策などについて触れてみたいと思います。

セルフチェック方法

加齢臭は、人によってニオイが違います。
脂臭いようなニオイであったり、青臭いニオイであったり、チーズ臭いニオイの人、古本のようなニオイの人、おっさん臭のようなニオイの人、その人によって実に様々です。

また、ワキガや裾ワキガの人であれば、主にワキガのニオイが放出されるのはわきの下であったり鼠蹊部(そけいぶ。股関節のあたり)であったりと、そのニオイが漂ってくる部位というのは決まっているものですが、加齢臭については全身の色々なところから発生する可能性があるため厄介ですよね。

よく知られているのは耳の後ろや首のあたりですが、枕が臭かったらそれは加齢臭だ。と、「加齢臭」という言葉がはやり始めたころにはよく耳にしたものです。
このように加齢臭は、耳の後ろや首をはじめ、頭皮、Tゾーン、わきの下、背中、胸など、主に上半身の様々な部位から臭ってきます。

セルフチェックの方法としては、やはり自分で自分の加齢臭がどんなものなのか把握することが肝心なので、とにかく自分のニオイを嗅いでみましょう。
簡単なやり方は、ティッシュやコットンパフなどを、加齢臭が発せられるとされている頭皮、耳の後ろ、首、わきの下、Tゾーン、胸などに強く押し当ててニオイを拭き取り、それを嗅ぐ方法です。

部位によって強く匂うところ、そうでもないところと色々だと思いますが、少しでも臭いなぁと感じるとそれはあなたから加齢臭がすでに発せられているということです。

またティッシュやコットンパフをこのニオイチェックのためだけに消費したくない!という人は、1日着たあとのTシャツの襟首のあたりやワキのあたりなどの加齢臭が発生しやすいといわれている部位が当たる部分や、帽子、枕カバーやお布団などのニオイを嗅いでみてください。
朝着替えたてのときのTシャツの首元辺りのニオイと、夜帰宅後のTシャツの首元らへんのニオイを嗅ぎ比べてみてください。
自分がどの程度の加齢臭が出ているのかがなんとなくわかり、たいていの人は落ち込むのではないでしょうか。

また、口が臭い!というのであれば加齢臭とは別で口臭ケアも必要ですよ。

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原因と対策

 

それでは、体臭の原因とそのニオイの対策法について考えてみたいと思います。

加齢による女性ホルモンの減少

女性ホルモンには、女性の体を女性らしく柔らかく丸く保ったり生理を規則的に引き起こしたりといった大切な役割がたくさんありますが、実は体臭などのニオイを抑えるという役割もあるのです。

女性ホルモンは一般的に40代ごろから少しずつ分泌量が少なくなっていき、それに伴い更年期を迎えると男性ホルモンの分泌が増えます。
ニオイを抑えてくれる女性ホルモンが減っていくため、皮脂が酸化しやすくなり、加齢臭の原因物質といわれているノネナールという物質が発生してしまい加齢臭につながるのです。

加齢による女性ホルモンの減少に関しては、自然の摂理、生きているうえで仕方のない事だと思いますが、対策としては、こまめに汗を拭きとる、お風呂で体を洗う際は殺菌力のあるボディソープや石鹸を使用する、頭皮から余計な皮脂を出さないようにするためにシャンプーを保湿タイプのものに切り替えてみる、などがあげられます。

また女性ホルモンの分泌を少しでも促進できるような大豆イソフラボンなどを多く含む食材を摂るなどもよさそうですね。

更年期のホットフラッシュ

女性も早ければ40代で更年期を迎える人がいます。
更年期の症状には気分の浮き沈みが激しくなったり、「更年期のホットフラッシュ」になる人も多いようです。

ホットフラッシュの症状の一つとして、顔や体が火照って汗が滝のように吹き出るといったものがあります。
この更年期のホットフラッシュの症状が出ている時は、体が熱を持ち大量に汗をかきます。

そもそも更年期にかく汗は、普通の状態の時にかく汗とは違い、べたべたどろどろしたような濃度が高いもの。
この高濃度の汗の中にはアンモニアなどといったニオイの原因となる物質が大量に含まれており、通常であれば汗自体は無臭なのですが、ホットフラッシュでかく汗の場合はなんと汗自体が匂うのです。

対策としては、とにかく清潔を保つということが大切です。
またホットフラッシュは女性ホルモンの分泌が減少したために自律神経のバランスが崩れ、発汗や体温調節をうまく自分でコントロールできなくなるために起こりますので、自律神経を整えることもホットフラッシュの症状を緩和させるポイントとなります。

汗がたくさん噴き出るのが恥ずかしい!加齢臭が気になる!などと気にしすぎるとそれがさらにストレスとなり、よけいに加齢臭を強くしたりホットフラッシュの症状を激しくしてしまう可能性があるので、あまりあれこれと悩まないこと。
女性なら誰でも訪れる更年期のせいなんだからしかたないわよね。と、ある程度自分の中できっぱり割り切ってしまう必要もありますね。

そして、手にある合谷(ごうごく)や頭にある百会(ひゃくえ)などの汗を止めたりぼーっとのぼせた頭をすっきり冷ますツボを押してみるのも、効果があるかもしれません。

喫煙

タバコを吸うという方は特に注意が必要です。

タバコを吸うと活性酸素を増加させ、さらに新陳代謝の低下、血液の粘土があがってドロドロになってしまったりという副作用を招きますが、新陳代謝が低下し血液がドロドロになることによって体内の老廃物をうまく排出できなくなり、体臭をきつくしてしまいます。

またタバコの成分として良く知られているニコチンは、ワキガなどでおなじみのアポクリン腺から分泌される高濃度の汗のイヤなニオイ菌が好む物質です。
ニコチンはアポクリン腺を刺激しアポクリン液の分泌を促進してしまうために体臭がきつくなってしまいます。

対策としては、もうタバコを吸わないこと、これにつきます。
ヘビースモーカーの人にとってはとても厳しいかもしれませんが、タバコは百害あって一利なしといわれているぐらい体にとって、そして周りの人や環境にとっても悪影響しか及ぼしません。
タバコをやめ、せめて本数を減らしていくなどの努力をしていきましょう。

疲労

疲労が原因で起こる加齢臭のことを「疲労臭」などと呼ぶことがありますが、疲労臭の主な原因はアンモニアです。

このアンモニアは体内でたんぱく質が分解された際に生成される物質ですが、疲労が蓄積した状態でこのアンモニアが体内で発生すると、これを分解するはずの肝臓の働きまで弱くなっているため上手に肝臓内でアンモニアを分解できず、分解できなかったアンモニアは血液中に溶け込み皮膚から体外に排出されてしまい、このニオイが「疲労臭」になるといわれています。

対策としては、やはり疲労やストレスをため込まないことが大切です。
3食バランスの取れた食事を心掛け、睡眠時間もしっかり摂り規則正しい生活を心掛けましょう。
いつもシャワーばかりの人はしっかり湯舟につかり疲れを取ることも大事ですよ。

その他には、疲労臭の原因となるアンモニアのニオイを抑えてくれるミョウバン入りの汗腺剤などを使用するのも手軽にできる対策です。

ダイエット

加齢臭とは一見して全く関係なさそうな感じがしますが、実は意外にもダイエットも加齢臭の原因の一つです。

ダイエットが原因で出るイヤな加齢臭のことを「ダイエット臭」などと言ったりもしますが、これは無理な食事制限などにより汗臭くなってしまったり口臭が気になるようになり、そのうち甘酸っぱいような体臭になります。

これを「ケトン臭」といい、体に無理ばかりをさせてダイエットがうまくいっていない時にこのようなニオイが出ます。

無理な食事制限ではなく、カロリーを抑えつつバランスの取れた食事を摂りつつ、運動も取り入れるというのが一番理想的なダイエットです。

体臭予防に良い食べ物、悪い食べ物

一般的に、アジア系の人よりもコーカソイドやネグロイド(白人や黒人)の方が体臭がきついといわれています。
遺伝的要素や環境ももちろん大いに関係していますが、食べ物も関係しているのです。

まず、菜食主義であるベジタリアンよりも、お肉が好きな動物性たんぱく質をたくさん摂る人の方が、体臭はきつくなります。
これは、たんぱく質を消化するためには多くのエネルギーを要するのですが、エネルギー消費が大きければ大きいほど体温も上がりたくさん汗をかくため、その汗に含まれた脂質やたんぱく質を皮膚常在菌が分解しすることで、イヤなニオイが発生するというメカニズムです。

辛い食べ物を多く食べた時も汗が出てしまい、その汗と肌の上の雑菌が混ざり合って加齢臭の原因にもなります。
また、にんにくを食べると、にんにくに含まれるアリシンという物質が胃で消化されたあと血液に取り込まれ全身に運ばれ皮膚からも外に排出されてしまうため、口臭のみならず体臭の原因にもなってしまいます。

そしてアルコールが大好きな人も要注意で、アルコールが分解されるとアセトアルデヒドという物質に変化し、ニンニクのアリシン同様に血液中に溶け込み皮膚から体外へ放出されるため意外にもアルコールも加齢臭の原因となってしまいます。
その他にも、和食よりも洋食を多く摂る人などは脂質の多い食事を好んで摂っていることになるため、体臭がきつくなりがちです。

逆に体臭を抑えるのに良いとされている食べ物は、海藻類やお酢や梅干しなどのアルカリ食品、緑黄色野菜や緑茶、食物繊維が豊富な食べ物やオリゴ糖が含まれているヨーグルトなどです。
海藻類などのアルカリ食品は体内で乳酸が生産されるのを抑える役目をしてくれるので体臭予防に効果があるとされており、緑黄色野菜や緑茶などの抗酸化食品は、たんぱく質や脂質などのニオイの元になりやすい物質の酸化を抑制してくれるため体臭予防に効果的ですよ。

そして食物繊維やオリゴ糖などを積極的に摂取することで腸内環境を健やかに保ってくれるため、腸内でイヤなニオイの原因となる成分の生成を抑制してくれるので体臭予防に効果があるとされています。

まとめ

年を取るにつれて男性よりも女性の方が加齢臭がするだなんて、衝撃ですよね。
30代後半~40代ごろにかけて、ミドル臭という加齢臭よりもさらに強烈なニオイも存在するそうです。

いかに他人に加齢臭を気づかれないようにするか、不快感を与えないようにするか、自分の加齢臭がどのタイプなのか見極めてから対策をしてくださいね。